「∀ガンダム」の3巻を整理する
- 2007/04/26
- 09:32
やっほー!
みんな、おひさしブリーナ☆
……いやぁ、もうさぁ。ちょっと気を抜いている間に3日も空白が空いちゃたよ。
言い訳させてもらうと大変だったんだよぉ。
だってギャオで「ガン×ソード」を1話から15話まで一挙放送したりするんだもの。
ちょうどレンタルを探しているところだったし、これは観ないわけにはいかないよね!
そんなわけなので「皆さんいかがお過ごし?」を使うのを最近忘れてしまっていたので、もう諦めることにした今日この頃、皆さんいかがお過ごし?(悪あがき)
そんなわけでターンエーガンダムの3巻を観ました。
そして思い出しましました。前回はここら辺から状況に置いていかれだしたんですよね。
だってこの巻のロランは色んなものから蚊帳の外になってるし。
あと最初に見た時は「紙幣が紙になる」ということが理解できなかったんです。
いや、今もちゃんと理解できてはいないんですが、以前よりは少しはマシ……だといいな、うん。
前回は気紛れで書いただけだったんだけど、自分自身の中で整理するためにも3巻についてちょっと書いてみようと思います。
みんな、おひさしブリーナ☆
……いやぁ、もうさぁ。ちょっと気を抜いている間に3日も空白が空いちゃたよ。
言い訳させてもらうと大変だったんだよぉ。
だってギャオで「ガン×ソード」を1話から15話まで一挙放送したりするんだもの。
ちょうどレンタルを探しているところだったし、これは観ないわけにはいかないよね!
そんなわけなので「皆さんいかがお過ごし?」を使うのを最近忘れてしまっていたので、もう諦めることにした今日この頃、皆さんいかがお過ごし?(悪あがき)
∀ガンダム 3 安田朗、大河原邦男 他 (2000/02/25) バンダイビジュアル この商品の詳細を見る |
そんなわけでターンエーガンダムの3巻を観ました。
そして思い出しましました。前回はここら辺から状況に置いていかれだしたんですよね。
だってこの巻のロランは色んなものから蚊帳の外になってるし。
あと最初に見た時は「紙幣が紙になる」ということが理解できなかったんです。
いや、今もちゃんと理解できてはいないんですが、以前よりは少しはマシ……だといいな、うん。
前回は気紛れで書いただけだったんだけど、自分自身の中で整理するためにも3巻についてちょっと書いてみようと思います。
【ミハエル・ゲルン】
今回、もっとも大きく物語を動かした人物。ある意味、この巻の主役です。
だけど名前だけ出されても「……誰?」って人が多いんじゃないでしょうか。
実際、私は一回目観た時はこの人に全然注目してませんでした。
ほら、ロランやソシエが所属しているイングレッサ・ミリシャの司令官で、髭面のナイスミドルなオッサンですよ。
そう、キャラ的に部下のヤーニ・オビュス軍曹に完全に喰われているあの人です。
結構な重要人物なんだけど、どうにも存在感が薄くて困る。
この人は何を考えているのかハリー・オード以上に分かんない人だなぁ。
目に見える感情の起伏が少な過ぎる。それ故に「落ち着いた司令官」って印象もあるのだけれど、真意がなかなか見え難い。
そもそも、この人はグエン・サード・ラインフォードのことをどう思ってるんだろう。
ソレイユを攻撃する前に、グエンに遠回しにこれ以上兵を抑えられないと言ってたけど、その大暴走の結果グエンが失脚したことについても特に大きな反応は無いし。
まぁ、イングレッサ・ミリシャが暴走した理由も理解できないではない。
この時点でミリシャとディアナカウンターがまともに戦ったのは、彼らが地球に降りてきた時の一回だけ。
それ以後、何回か小競り合いなども起こってはいるけど、MSの奪取やディアナ拉致などが目的のもので全面対決では無かった。
そりゃあ、最初の戦いではボロ負けしたけど、あの時は主戦力が戦闘機だったからだ。
今では機械人形を発掘したり、敵から奪ったりしたことで戦力も増強している。月の人間とも戦えるんじゃないか――兵達がそんな風に考え出したとしても不思議じゃない。
ましてや地球の人間に月の社会の全体像など分からないので、今目の前にいるディアナカウンターの部隊だけが月の全戦力だと認識してしまうだろう。
更に実際にはコレンの独断だったのだが、ミリシャ側から見ればディアナカウンターの方から停戦は破られている。それによって犠牲者が出ているのに、グエンはその件について月の女王に頭を下げさせただけでなぁなぁにしてしまった。
恐らくミリシャの中ではグエンに対する不満が渦巻いていたのだろう。
そんな兵の心情を考えようせず、戦争を政治ゲームにしているグエンに愛想を尽かしたのか、ミハエル大佐はディアナカウンターの旗艦ソレイユにグエンの承諾もなく攻撃を仕掛ける。
グエンはミハエル大佐というかイングレッサ・ミリシャに見限られたのだな。
ムーンレイスであるロランは月の本当の戦力を知っているので、それにミリシャが勝てるはずがないと無意識に考えていたため、ミハエル大佐がソレイユに攻撃を仕掛けるという話を本気だとは思っていなかった――もしくは威嚇程度のことだと思っていたようだ。
しかしミリシャの人達の気持ちは分かるが、どうにも理解はできない。
ノックスがやられたことに対しても、ほとんど感想が無いからなぁ。
自分達が悪いのではなく、一般市民のいるノックスを攻撃したムーンレイスが悪いと思っているか。
何かが麻痺してきているように思える。
【フィル・アッカマン】
フィル少佐焦る。
コレン・ナンダーがもたらした、月のアグリッパ・メンテナーがディアナに断りも無く戦力の増強を予定しているという話に焦りまくる。
月から増援が来るということは「地球帰還作戦が進まないのは、地球にいるディアナカウンターがダラしないから」と判断されたからなわけだ。
つまり、その地球のディアナカウンターであるフィル・アッカマン隊の隊長である自分の責任が問われている。
そんなわけで彼は焦り、戦力が十分であると示すためにコレンをけしかけたり、マウンテンサイクルを攻撃したりもする。
最初はマウンテンサイクルを消し飛ばすつもりだったようだが、すぐに冷静になって自分達もマウンテンサイクルを発掘する方へと方針転換したようだ。
ミハエルもフィルも戦いの目的よりも、軍が軍であることを重視している。
【紙幣が紙に】
実はこれについては、まだよく分かってなかったりもする。
もちろんノックスが崩壊してしまったのが理由ではあるけど、まだイングレッサ領にはヴィシニティなど他の街もあるわけで。
だけど経済活動は確実にズタズタになってしまって、イングレッサの紙幣の価値は底値まで落ちてしまった。
その紙幣の価値を保証していた支配体制がボロボロになってしまったのだから、紙幣は単なる紙になるのは当然だ。
でもイングレッサ領自体は残っているので本当にゼロになったわけではないだろう。ただパン一つ買うのに300枚ぐらいいるようになるかも知れない。
つまりキースが持っていた札束は、明日の夕食代にもならないのだ。
概念としては分かるのだけれど、自国の金銭価値の大きな変動に立ち会ったことがなく、外国の紙幣にも関わりを持たない自分にはどうにもそこら辺に関する実感が持てなかったりする。
【グエン・サード・ラインフォード】
ミリシャを抑えられず、民を守れないものに統治者たる資格はない。
積み重ねた交渉も白紙になり、ソレイユがサンベルトに移動したことで、交渉の矢面に立つのはイングレッサではなくルジャーナとなる。
【ディアナ・ソレル】
可愛い人。無邪気で無垢な女王様。
どうにも現状を正しく認識できていない。
月の統治形態はディアナ・ソレルを頂点としているけど、彼女は直接的な指示は出しはしないし、出してはいけない。
だって統治者が間違えちゃいけないもの。
単なる王政なら王の世代交代で、大統領制なら次の人を立てることで仕切りなおすけど、月の場合はコールドスリープを使って何百年と同じ人物が統治続ける。
そんな絶対的な人物が間違いを犯したら、それはきっと大変なことになる。
だから彼女は理想を述べる。
それは漠然とした目的像で十分だ。後は周りの人間がその理想を現実的なものにするために奮闘する。
そして彼女はそれに「よしなに(うまいぐあいになるようにして下さい)」と言うだけだ。
そうすればもし計画が失敗しても、間違っていたのはディアナ・ソレルではなく、計画を形にした者ということになる。
だから彼女はとても純粋で無垢だ。だって難しいことを考える必要はないし、現実を知る必要もない。
もちろん彼女は彼女なりに考えるのだけれど、たとえその結果出た言葉が現実味のない夢物語だったとしても誰も困らない。
彼女が示すのは方向性だけだからだ。そして方向だけならば、夢に向かうぐらいで丁度良い。
しかし彼女は自分の理想によって父親を殺された少女の言葉や、精神を病んだ母親、そして殺された者の墓――自分の理想が生んだものを見ることによって、ついに現実を見てしまう。
もちろん、人間それぐらいのことですぐに大きく変われることもなくて、彼女は世間知らずなお嬢さんのままなんだけれど、とりあえずはきっかけを得るのだった。
あと彼女はキエル・ハイムという役が大層お気に入りのようだ。
戻るのを延長してしまうぐらいに。
ただここまで事態が混迷しているのは、月の人間がそれぞれ自分勝手に「よしなに」しようとしているからなんだよなー。
あるいは「よしなに」と言って貰えなかった不満からの行動。
こうしてみると、地球帰還作戦を皮切りに露呈した月の統治体制の崩壊っぷりがよく分かる。
今までは閉ざされた狭い世界の中で決められた手順を繰り返していたらから問題が無かっただけなのか。
それとも本来は具体的な指示を出してはいけない女王が、「地球に帰還する」という具体的指示を出してしまったのがそもそもの間違いだったのか。
▽関連記事▽
「∀ガンダム」における君主論・その5
「∀ガンダム」における君主論・その6 ― Speak Like a Child
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・ハリー・オードはマザコン
・「∀ガンダム」2巻まで観ました
・ディアナ様は本当に可愛らしい方でいらっしゃる
・∀ガンダムはおもろいな
・ハリー隊長はディアナ様フェチ
・ターンエーの癒し
・∀ガンダムは黒歴史の再来を回避できない
・∀ガンダム最後まで見ての箇条書き
今回、もっとも大きく物語を動かした人物。ある意味、この巻の主役です。
だけど名前だけ出されても「……誰?」って人が多いんじゃないでしょうか。
実際、私は一回目観た時はこの人に全然注目してませんでした。
ほら、ロランやソシエが所属しているイングレッサ・ミリシャの司令官で、髭面のナイスミドルなオッサンですよ。
そう、キャラ的に部下のヤーニ・オビュス軍曹に完全に喰われているあの人です。
結構な重要人物なんだけど、どうにも存在感が薄くて困る。
この人は何を考えているのかハリー・オード以上に分かんない人だなぁ。
目に見える感情の起伏が少な過ぎる。それ故に「落ち着いた司令官」って印象もあるのだけれど、真意がなかなか見え難い。
そもそも、この人はグエン・サード・ラインフォードのことをどう思ってるんだろう。
ソレイユを攻撃する前に、グエンに遠回しにこれ以上兵を抑えられないと言ってたけど、その大暴走の結果グエンが失脚したことについても特に大きな反応は無いし。
まぁ、イングレッサ・ミリシャが暴走した理由も理解できないではない。
この時点でミリシャとディアナカウンターがまともに戦ったのは、彼らが地球に降りてきた時の一回だけ。
それ以後、何回か小競り合いなども起こってはいるけど、MSの奪取やディアナ拉致などが目的のもので全面対決では無かった。
そりゃあ、最初の戦いではボロ負けしたけど、あの時は主戦力が戦闘機だったからだ。
今では機械人形を発掘したり、敵から奪ったりしたことで戦力も増強している。月の人間とも戦えるんじゃないか――兵達がそんな風に考え出したとしても不思議じゃない。
ましてや地球の人間に月の社会の全体像など分からないので、今目の前にいるディアナカウンターの部隊だけが月の全戦力だと認識してしまうだろう。
更に実際にはコレンの独断だったのだが、ミリシャ側から見ればディアナカウンターの方から停戦は破られている。それによって犠牲者が出ているのに、グエンはその件について月の女王に頭を下げさせただけでなぁなぁにしてしまった。
恐らくミリシャの中ではグエンに対する不満が渦巻いていたのだろう。
そんな兵の心情を考えようせず、戦争を政治ゲームにしているグエンに愛想を尽かしたのか、ミハエル大佐はディアナカウンターの旗艦ソレイユにグエンの承諾もなく攻撃を仕掛ける。
グエンはミハエル大佐というかイングレッサ・ミリシャに見限られたのだな。
ムーンレイスであるロランは月の本当の戦力を知っているので、それにミリシャが勝てるはずがないと無意識に考えていたため、ミハエル大佐がソレイユに攻撃を仕掛けるという話を本気だとは思っていなかった――もしくは威嚇程度のことだと思っていたようだ。
しかしミリシャの人達の気持ちは分かるが、どうにも理解はできない。
ノックスがやられたことに対しても、ほとんど感想が無いからなぁ。
自分達が悪いのではなく、一般市民のいるノックスを攻撃したムーンレイスが悪いと思っているか。
何かが麻痺してきているように思える。
【フィル・アッカマン】
フィル少佐焦る。
コレン・ナンダーがもたらした、月のアグリッパ・メンテナーがディアナに断りも無く戦力の増強を予定しているという話に焦りまくる。
月から増援が来るということは「地球帰還作戦が進まないのは、地球にいるディアナカウンターがダラしないから」と判断されたからなわけだ。
つまり、その地球のディアナカウンターであるフィル・アッカマン隊の隊長である自分の責任が問われている。
そんなわけで彼は焦り、戦力が十分であると示すためにコレンをけしかけたり、マウンテンサイクルを攻撃したりもする。
最初はマウンテンサイクルを消し飛ばすつもりだったようだが、すぐに冷静になって自分達もマウンテンサイクルを発掘する方へと方針転換したようだ。
ミハエルもフィルも戦いの目的よりも、軍が軍であることを重視している。
【紙幣が紙に】
実はこれについては、まだよく分かってなかったりもする。
もちろんノックスが崩壊してしまったのが理由ではあるけど、まだイングレッサ領にはヴィシニティなど他の街もあるわけで。
だけど経済活動は確実にズタズタになってしまって、イングレッサの紙幣の価値は底値まで落ちてしまった。
その紙幣の価値を保証していた支配体制がボロボロになってしまったのだから、紙幣は単なる紙になるのは当然だ。
でもイングレッサ領自体は残っているので本当にゼロになったわけではないだろう。ただパン一つ買うのに300枚ぐらいいるようになるかも知れない。
つまりキースが持っていた札束は、明日の夕食代にもならないのだ。
概念としては分かるのだけれど、自国の金銭価値の大きな変動に立ち会ったことがなく、外国の紙幣にも関わりを持たない自分にはどうにもそこら辺に関する実感が持てなかったりする。
【グエン・サード・ラインフォード】
ミリシャを抑えられず、民を守れないものに統治者たる資格はない。
積み重ねた交渉も白紙になり、ソレイユがサンベルトに移動したことで、交渉の矢面に立つのはイングレッサではなくルジャーナとなる。
【ディアナ・ソレル】
可愛い人。無邪気で無垢な女王様。
どうにも現状を正しく認識できていない。
月の統治形態はディアナ・ソレルを頂点としているけど、彼女は直接的な指示は出しはしないし、出してはいけない。
だって統治者が間違えちゃいけないもの。
単なる王政なら王の世代交代で、大統領制なら次の人を立てることで仕切りなおすけど、月の場合はコールドスリープを使って何百年と同じ人物が統治続ける。
そんな絶対的な人物が間違いを犯したら、それはきっと大変なことになる。
だから彼女は理想を述べる。
それは漠然とした目的像で十分だ。後は周りの人間がその理想を現実的なものにするために奮闘する。
そして彼女はそれに「よしなに(うまいぐあいになるようにして下さい)」と言うだけだ。
そうすればもし計画が失敗しても、間違っていたのはディアナ・ソレルではなく、計画を形にした者ということになる。
だから彼女はとても純粋で無垢だ。だって難しいことを考える必要はないし、現実を知る必要もない。
もちろん彼女は彼女なりに考えるのだけれど、たとえその結果出た言葉が現実味のない夢物語だったとしても誰も困らない。
彼女が示すのは方向性だけだからだ。そして方向だけならば、夢に向かうぐらいで丁度良い。
しかし彼女は自分の理想によって父親を殺された少女の言葉や、精神を病んだ母親、そして殺された者の墓――自分の理想が生んだものを見ることによって、ついに現実を見てしまう。
もちろん、人間それぐらいのことですぐに大きく変われることもなくて、彼女は世間知らずなお嬢さんのままなんだけれど、とりあえずはきっかけを得るのだった。
あと彼女はキエル・ハイムという役が大層お気に入りのようだ。
戻るのを延長してしまうぐらいに。
ただここまで事態が混迷しているのは、月の人間がそれぞれ自分勝手に「よしなに」しようとしているからなんだよなー。
あるいは「よしなに」と言って貰えなかった不満からの行動。
こうしてみると、地球帰還作戦を皮切りに露呈した月の統治体制の崩壊っぷりがよく分かる。
今までは閉ざされた狭い世界の中で決められた手順を繰り返していたらから問題が無かっただけなのか。
それとも本来は具体的な指示を出してはいけない女王が、「地球に帰還する」という具体的指示を出してしまったのがそもそもの間違いだったのか。
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「∀ガンダム」における君主論・その6 ― Speak Like a Child
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・ハリー・オードはマザコン
・「∀ガンダム」2巻まで観ました
・ディアナ様は本当に可愛らしい方でいらっしゃる
・∀ガンダムはおもろいな
・ハリー隊長はディアナ様フェチ
・ターンエーの癒し
・∀ガンダムは黒歴史の再来を回避できない
・∀ガンダム最後まで見ての箇条書き