中国食品への対応がはっきり分かれたマクドナルドとファミリーマート
- 2014/07/25
- 18:58
日本マクドナルドが中国産の鶏肉の取り扱いを完全に止めたらしい。
例の「上海福喜食品有限公司」が作っていたものだけではなく、中国という国自体から輸入を止めるという決断ぶり。
この問題で、日本マクドナルドは「利用客の間で中国製の鶏肉を使った商品への懸念が高まっている」として、中国にあるほかの2つの仕入れ先からも鶏肉の調達をやめ、25日から中国製の鶏肉を使った商品の販売を中止したと発表しました。
これはなかなか思い切った決断である。
確かに客側からすると『中国産』って時点でケツが付いているので、それをばっさり切り捨てるのは信頼回復を目指す良い手段のように思える。
ただその問題になった工場以外の業者にとっては堪ったものではないだろう。
なにしろ完全なるとばっちりである。
労働者の立場からすると、工場で働いていた人達がどうなるのかと考えると恐ろしいものがある。
もっとも中国は割とコロコロ仕事を変えるのが普通と聞いていたりもするので、日本とは状況が違うのかも知れない。
それでも恐ろしいものは恐ろしい。
だが客の立場からすると安心は安心なのも事実。
このマクドナルドの決断を褒めるべきかどうか否か非常に悩む。
あと中国じゃなくタイからの輸入に切り替えるそうだけど、そう聞いて安心していいのか微妙なところなのも困った所。
対して、同じく扱っている商品に「上海福喜食品有限公司」の鶏肉が混ざっていたことが判明したファミリーマート。
こちらは一転、マクドナルドとは正反対の立場を取っている。
ファミリーマートの中山勇社長は23日、使用期限の切れた鶏肉の問題に関し、東京都内で記者団の取材に応じ「信頼関係を裏切られた。国内ではお客さまの信頼を裏切った。大変申し訳ない」と謝罪した。 また、「さらにチェックを重ね、安心できる商品を提供していきたい」と強調。今後の中国企業との取引に関し「中国だから輸入しないということはない。信頼できるパートナーを見つける努力をする」と述べた。
こちらはこちらで常識的な対応であるように思えるのだが、そもそも問題を起こした「上海福喜食品有限公司」はアメリカの資本会社が親会社で、様々な国に鶏肉を輸出していた大きな会社だ。
そこが信用できないとなると果たして中国国内に信用できる会社があるのかとも思ってしまう。
だがマクドナルドがタイ産に切り替えると言っても微妙な判断しかできないように、安く買える肉という時点で安心感を天引きされてる感はある。
じゃあ、国産に切り替えられるかといったら値段的な問題で絶対に無理だろうし、そんな値段になった物には自分も手が出せないだろう。
二百円程度だからこそ、ちょっとした買い物の時についでに買おうという気分になるのだから。
企業としての判断としてはマクドナルドが正解だろう。
日本の消費者のファミリーマートの中国産に対する忌避感を甘く見ているように思える。
だがあるいは一時的な赤字を受け入れてでも、忘れっぽい日本人の記憶の風化を待っているのかもしれない。
それはそれでファミリーマートのような巨大な会社だからできる戦略ではあるだろう。
なにしろ絶対に日本人は数ヵ月後にはこの問題を忘却の彼方に置いているのは間違いないのだから。
photo by: NISSAN MOTOR CO., LTD.
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