Fate/hollow ataraxiaプレイ感想4(完全ネタバレ)
- 2005/11/05
- 12:53
…終わってしまった。
いや、終わらせてしまった。
ううっ、これから私は何を支えにして生きていけばいいというのか(;´д`)
そんなわけで残念ながらシナリオを100%にしてしまったわけなんですが…
いやー、面白かったです。…終わらせてしまった後、しばらく呆然自失になってしまうほどに。
終わらせてしまった後に虚無感を抱くほどにのめりこむって言うのが本当に面白い作品なんだと思ってはいるんですが、その虚無を迎える度に人格な大事な部分が音を立てて歪んでいるような気がする。
きっとまだ取り返しはつくんだろうけど、もう後戻りできない所まで来てるという確信が(苦笑)
【どうにも出来ないことがある作品】
奈須氏の作品に共通することとして必ず「どうにかしたいけど、絶対にどうにもできない」ことってものがある気がする。完全無欠のハッピーエンドがありえないというか。
今回のホロウはそれが特に多かった気がする。永遠に繰り返す、しかし終わってしまう日常。幻として消えてしまう理想郷。現実ではすでに死んでしまった人々の行方。ライダーの過去。アンリマユの最後。
例えどんなに希望であるように語ったって、有り得ないことが起こった奇跡的な幸せの日々だったとしても、それを「ハッピーエンド」と呼ぶことが私にはどうしても出来ない。
まぁ、Fateの時も「トゥルー」と「ノーマル」はあっても「ハッピー」は無かったことから考えると、そこは分かっててやってるんだと思うけど。
【倫敦編超所望】
と言うか、ロンドン編が非常に魅力的なんですが。エーデルフェルトのお嬢様が藤村組にいたりする理由とかスンゲェ気になるんスけど。
まだ起こってない見ることの出来ない未来を、そんなに面白そうに語られると目の前に御馳走があるのに食べられないって感じで非常に悲しくなります(泣)
なんていうか、仲の良かった友達がいつの間にか絶対に辿り着けない遠くに行ってしまった感じですんごく寂しい。
と言うわけでTYPE-MOONさんにはぜひともロンドン編を作ってもらいたい! …んですが無理でしょうか;
【不満点、みたいなもの】
今回から奈須氏以外にも二人のシナリオライターの方が加わり、製作速度の上昇というゲーム製作会社として磐石の体制が整ったわけですが、反面文章の違いが気になってしまいました。
特に今回は連続してないシナリオを好きな時にプレイ出来ることが出来る、というゲームスタイルだったため尚更その文体の違いなどが際立ってしまった気がします。
それと幾らファンディスクとは言え、所々ハメを外し過ぎていた気が。
奈須きのこ作品の特徴として、よく練られた世界観設定というものがあり、それが魅力になっていることを否定する人は多くないのでしょう。
月姫の時は琥珀さんが幾ら暴走しても、それは夢の中の話だからとか、タタリの影響でとか(一応)納得できていたのですが、今回は舞台は贋物でも登場人物は本物であるという設定ですし。
と言うことは何か、セイバーの触覚を引っ張ると黒くなるのは公式設定と考えても良いということなのか…?
【後日談。について】
後、オマケシナリオ(ECLIPSE)の「後日談。」は完全に蛇足と言うか。
確か「繰り返す四日間」で起こった出来事の記憶は他の人たちはともかく、カレンには引き継がれないんじゃなかったのでは?
士郎を前にしたカレンはどう見ても「衛宮士郎のカラを被ったアンリマユ」のことを知っているようにしか見えなかったんですが…。
…あまりにも夢がない話ではあるのですが、もしかしてあの「後日談。」は消える間際のアンリマユが見た都合の良い幻想なのではないでしょうか。
だって衛宮邸の人間もランサーも普通に存在しているみたいですし(柳洞寺の人達はどうなったのか分かりませんが)。「誰も欠けることなく終わった聖杯戦争」なんてものが現実にも成就していた、そんな結末は個人的にはちょっと受け付けられないかなぁ。
いや、完全無欠なハッピーエンドを望んでいた人間の言うことじゃないんでしょうけど、そんな風なことをやられると「Fate/stay night」で起こった様々なことが蔑ろされてしまったような気がしてしまって…。
何か明確な理由さえあれば、喜んで飛び付きたいんですけどね(笑)
【まとめ、のようなもの】
流石はTYPE-MOONって感じの作品でした。
萌え燃えな展開に、萌え燃えなキャラクター。素晴らしいシナリオに、迫力のある演出。
ただその反面、キャラクターの崩壊やネタの暴走など次回作以降への不安感も出てきた気がします。
それはともかく、ひさしぶりに心の芯から熱中することが出来る素晴らしい一時を与えてくれたTYPE-MOONのスタッフの皆様には感謝を。
少しずつプレイするのではなく、まとまった時間に一気にどっぷりと漬かりきることが出来なかったのが残念と言えば残念ですが。
TYPE-MOON様の次回作を今から心待ちにしております。
▼関連サイト▼
・Fate/hollow ataraxiaプレイ感想(完全ネタバレ) その1/その2/その3
・「後日談。」とは結局なんだったのか?(ネタバレ)
いやー、面白かったです。…終わらせてしまった後、しばらく呆然自失になってしまうほどに。
終わらせてしまった後に虚無感を抱くほどにのめりこむって言うのが本当に面白い作品なんだと思ってはいるんですが、その虚無を迎える度に人格な大事な部分が音を立てて歪んでいるような気がする。
きっとまだ取り返しはつくんだろうけど、もう後戻りできない所まで来てるという確信が(苦笑)
【どうにも出来ないことがある作品】
奈須氏の作品に共通することとして必ず「どうにかしたいけど、絶対にどうにもできない」ことってものがある気がする。完全無欠のハッピーエンドがありえないというか。
今回のホロウはそれが特に多かった気がする。永遠に繰り返す、しかし終わってしまう日常。幻として消えてしまう理想郷。現実ではすでに死んでしまった人々の行方。ライダーの過去。アンリマユの最後。
例えどんなに希望であるように語ったって、有り得ないことが起こった奇跡的な幸せの日々だったとしても、それを「ハッピーエンド」と呼ぶことが私にはどうしても出来ない。
まぁ、Fateの時も「トゥルー」と「ノーマル」はあっても「ハッピー」は無かったことから考えると、そこは分かっててやってるんだと思うけど。
【倫敦編超所望】
と言うか、ロンドン編が非常に魅力的なんですが。エーデルフェルトのお嬢様が藤村組にいたりする理由とかスンゲェ気になるんスけど。
まだ起こってない見ることの出来ない未来を、そんなに面白そうに語られると目の前に御馳走があるのに食べられないって感じで非常に悲しくなります(泣)
なんていうか、仲の良かった友達がいつの間にか絶対に辿り着けない遠くに行ってしまった感じですんごく寂しい。
と言うわけでTYPE-MOONさんにはぜひともロンドン編を作ってもらいたい! …んですが無理でしょうか;
【不満点、みたいなもの】
今回から奈須氏以外にも二人のシナリオライターの方が加わり、製作速度の上昇というゲーム製作会社として磐石の体制が整ったわけですが、反面文章の違いが気になってしまいました。
特に今回は連続してないシナリオを好きな時にプレイ出来ることが出来る、というゲームスタイルだったため尚更その文体の違いなどが際立ってしまった気がします。
それと幾らファンディスクとは言え、所々ハメを外し過ぎていた気が。
奈須きのこ作品の特徴として、よく練られた世界観設定というものがあり、それが魅力になっていることを否定する人は多くないのでしょう。
月姫の時は琥珀さんが幾ら暴走しても、それは夢の中の話だからとか、タタリの影響でとか(一応)納得できていたのですが、今回は舞台は贋物でも登場人物は本物であるという設定ですし。
と言うことは何か、セイバーの触覚を引っ張ると黒くなるのは公式設定と考えても良いということなのか…?
【後日談。について】
後、オマケシナリオ(ECLIPSE)の「後日談。」は完全に蛇足と言うか。
確か「繰り返す四日間」で起こった出来事の記憶は他の人たちはともかく、カレンには引き継がれないんじゃなかったのでは?
士郎を前にしたカレンはどう見ても「衛宮士郎のカラを被ったアンリマユ」のことを知っているようにしか見えなかったんですが…。
…あまりにも夢がない話ではあるのですが、もしかしてあの「後日談。」は消える間際のアンリマユが見た都合の良い幻想なのではないでしょうか。
だって衛宮邸の人間もランサーも普通に存在しているみたいですし(柳洞寺の人達はどうなったのか分かりませんが)。「誰も欠けることなく終わった聖杯戦争」なんてものが現実にも成就していた、そんな結末は個人的にはちょっと受け付けられないかなぁ。
いや、完全無欠なハッピーエンドを望んでいた人間の言うことじゃないんでしょうけど、そんな風なことをやられると「Fate/stay night」で起こった様々なことが蔑ろされてしまったような気がしてしまって…。
何か明確な理由さえあれば、喜んで飛び付きたいんですけどね(笑)
【まとめ、のようなもの】
流石はTYPE-MOONって感じの作品でした。
萌え燃えな展開に、萌え燃えなキャラクター。素晴らしいシナリオに、迫力のある演出。
ただその反面、キャラクターの崩壊やネタの暴走など次回作以降への不安感も出てきた気がします。
それはともかく、ひさしぶりに心の芯から熱中することが出来る素晴らしい一時を与えてくれたTYPE-MOONのスタッフの皆様には感謝を。
少しずつプレイするのではなく、まとまった時間に一気にどっぷりと漬かりきることが出来なかったのが残念と言えば残念ですが。
TYPE-MOON様の次回作を今から心待ちにしております。
▼関連サイト▼
・Fate/hollow ataraxiaプレイ感想(完全ネタバレ) その1/その2/その3
・「後日談。」とは結局なんだったのか?(ネタバレ)