【ネタバレ】GODZILLA ゴジラ【感想】
- 2014/08/01
- 20:40
ゴジラ超つおい。
そんなわけでようやっとゴジラを観に行くことができました。
結論からいえば「こんなゴジラが見たかった」という感想を抱く映画でした。
というのも、日本版では殆ど描かれなかったようなシチュエーションがいっぱい出てくるのがいい。
怪獣に襲われ崩壊する原発!
怪獣によってボッコボコに破壊される街!
怪獣の出現で発生した津波が街を飲み込む!
怪獣によって殺されまくる人間!
と、ここまで書いて思ったけど、これってまんま『平成ガメラ』っぽい特徴なんだよなぁ。
ガメラ トリロジー 平成版ガメラ3部作収録 Blu-ray BOX (PS3再生・日本語音声可) (北米版) 監督 金子修介 Mill Creek Entertainment 売り上げランキング : 150 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
リアルに描かれた世界観に怪獣が出現するというシチュエーション。
常に《子供向けである》ということを意識して作られてきたゴジラシリーズ。だからこそ、今作のような描写はしなかったのだろう。
つまり私は「見たかったゴジラ」ではなく、「平成ガメラっぽいもの」が見れたからこんなに大喜びしているのだ。
唯一、不満があるとすればゴジラが『人類の救世主』として描かれている点だろう。
作中では自然の連鎖としてこの映画のオリジナル怪獣である『ムートー』の出現に呼応する形でゴジラが現れるが、それに対する説得力がイマイチない。
ゴジラはムートーを捕食するわけではない、そうかと思えばムートーはゴジラっぽい生物に寄生していたりするけど、しかしゴジラはムートーを執拗に追って襲い掛かる。
両者の関係がよく分からない。
結果としてゴジラがムートーから人類を守るために現れたように見えるし、渡辺謙氏が演じる芹沢博士は実際にそうであると信じていた。
もっとこうさぁ!ゴジラってのは自然災害そのもので人類を守ったりしないんだよ!
って思っちゃうのは自分がVSシリーズ世代だからで、もっと前のシリーズだとゴジラがギャグしたり人間守ったりしてたのは知ってるし、もちろん視聴済み。
だから今回の『人類の守護者であるゴジラ』というのもゴジラ像としては決して間違ってないんだよなぁ。
ただそれによってゴジラという存在がいまいち分からなくなっている感はある。
前半で主人公の母の死と原発の崩壊というシチュエーションで視聴者に核の恐ろしさを見せ付けてくるにも関わらず、その核とゴジラの関係性がどうにも弱い。
日本にあった原発を破壊したのはゴジラではなくムートーだったし、放射線を放っていた巨大生物の骨は『ゴジラっぽい生物』。徹底的にゴジラと核のイメージ直接結びつかないように意識されている。
ゴジラに関係するのは「ゴジラを目覚めさせたのは原子力潜水艦らしい」「目覚めたゴジラを倒すために核で攻撃した」という部分のみ。
核を食べているという芹沢博士の予測はあったけど、その割にはゴジラは核爆弾などを食べようとする様子はないし、ムートーを捕食もしない。
実際、最後の方でゴジラの傍にたくさんの人達がいる描写があったけど、そこのシーンで『ゴジラっぽい生物』のようにゴジラが放射線を放っているように見えなかった。
本家の日本版ゴジラでもそこら辺は無視されることが多かったけど、ゴジラが歩くだけで放射能を撒き散らすという設定は使い辛いんだろうと予想。
そんな部分で微妙な気分になることも多かったけど、怪獣の描写は本当に凄かった。
特に巨大感がすごい。なにかにつけて「デカい」と実感できる映像が入ってくる。
予告でも使われてる空港の窓から足だけ見えるゴジラとか、必死に息を潜める主人公の傍に顔を寄せるムートーなど。
CGだからこそ出来るなんて陳腐な表現はしない。これは明確に監督が巨大感を出そうとしたからこそ生み出された映像だろう。
怪獣という生物災害に必死に抗おうとする人間と、それを無慈悲に蹴散らす破壊力。
時間の経過も忘れる程に夢中になれる映画でした。
これは本当に次回作が楽しみです。
ただ次回作ではもう少し舞い上がる粉塵の量を手加減して貰えると嬉しい。
GODZILLA ゴジラ OFFICIAL BOOK Flix編集部 ビジネス社 2014-06-30 売り上げランキング : 7728 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ゴジラ(昭和29年度作品)【60周年記念版】 [Blu-ray] 東宝 2014-06-18 売り上げランキング : 265 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ゴジラvsビオランテ スーパーXII (1/144スケール プラモデル) 壽屋 2014-12-31 売り上げランキング : 293 Amazonで詳しく見る by G-Tools |