ニュージーランドの著作権保護についての暴走
- 2011/04/21
- 06:47
何やらニュージーランドですごい著作権保護法案が可決されたようです。
ニュージーランドで強力な罰則付きの著作権法改正法案が可決 - アニメ - 海外の反応まとめ
リンク先の記事では、この法案に対する懸念の具体的理由が書かれていないので基本的に私の想像でしかないことを先に断っておきます。
ソースもこの翻訳記事しかありませんので間違いがあるかもしれません。
この法案、ネット上で違法なファイルシェア…要するにファイル交換ソフトとかを使って画像・動画・音楽などをやり取りすることなんだけど、狭義では画像掲示板などに違法画像を投稿することも含まれると思われます。
その違法なファイルシェアをした者に、著作権者がインターネットの使用禁止を裁判所に求めることができるって法案なわけです。
一応、二回まで警告があって三回目にインターネットのアクセスが禁止されることになっているらしい。
ここで問題になるのは、自分のPCを使って違法ファイルをシェアしていたのが家族や友人だったとしても、それを証明することが難しいということ。
逆にファイルシェアをしていたのが自分ではなく家族だと主張した場合、警察にそれを確かめる術があるのかということ。
家族のインターネットの利用を管理するのも契約者の義務だといえば、そうかもしれませんがここで次に問題になってくるのが罰則がインターネットの『使用停止』ではなく『使用禁止』だということ。
『停止』ではなく『禁止』ということは、プロパイダとの契約が止められるということではなく、そもそもインターネットを使うこと自体が禁止されるということなのです。
恐らく公共機関やネットカフェでインターネットを使用することも不可能になります。下手するとネットに接続する機能のある携帯電話の契約も不可能になるかも知れない。
これはこのインターネットが普及した現代では、実質的に社会的抹殺をされるも同然です。
会社などでもインターネットを利用した仕事はできなくなるわけですから。
これは正直、考えるだけで恐ろしい。
更にこの記事では分かりませんが、この『ファイルシェア』の範囲にアップロードだけではなくダウンロードまで含まれていた場合はもっと大変なことになります。
著作権者に訴えられない限り大丈夫だとはいえ、ダウンロードしたファイルの中にうっかり著作権のあるファイルがあったりするだけでもインターネットを使用禁止されるリスクを負うことになります。
そもそも、そのデータをインターネットを利用して入手したとどうやって証明するのか。
違法ファイルがPC内にあるだけでこの法が適応されるなら、日本の児童ポルノ法と同じで悪意のある人間がPCに著作権のあるデータを放り込むだけで相手に冤罪をかけることが可能ってわけですね。
大体、こんな感じの問題点がこの法律にはあると思われます。