「トロン:レガシー」の3D映像が酷い
- 2011/01/16
- 06:48
「トロン:レガシー」を映画館で観てきたのだけど、これの3Dが酷かった。
この物語はコンピューターの世界を冒険するっていうもの。
基本的な演出方法として、現実世界を2D、コンピューター世界を3Dにして差をつけているのだけど・・・
まず3D世界に飛んだ直後に、こう「すげぇ、3Dになった!!」って思うようなシーンがない。
多少、あざといとしても、そういう描写をすることで二つの世界の違いを魅せるべきじゃないかと見ていて思った。
もっとも、そこは本題ではなくて。
肝心の3D部分で3Dになっていない部分があるのが気になった。
見ていて「どうも立体に見えないなぁ」って思って、3D眼鏡を外してみると本当に3Dじゃなくてのっぺりとした2Dのままになっているシーンがチラホラあった。
もっとも顕著なのは、サイレン・ジェム役を演じるボー・ギャレットの出演シーン。
サイレン・ジャムってのは予告編にも出てくる銀髪の女性ね。
彼女がアップで映っているシーンが完璧に2Dだった。そこがもう目立つ目立つ。
恐らく、女優さんが自分を3Dで撮ることを拒否したんじゃないか、そう思ってしまうぐらい彼女だけ別のカメラで撮ってました。
あと基本的に画面が暗いので(本作の特徴である身体の光るラインを見せるためには仕方ないけど)3Dの最大の特徴である『奥行きのある画面』がほとんどなかった。
なんだか映画の予告などでは、やたらと「映像が飛び出す」という部分ばかりがクローズアップされているけれど。
この3D技術の最大の特徴は、どちらかといえば「奥行きがあるように見える」という方。
「アバター」を観た時には感心したのは、その画面の奥行き。
まるで目の前の舞台で役者さん達が本当に演技をしているように見えるのが、私を3D映画の虜にしたのでした。
そういう意味では「アバター」も殆どが実質CGアニメだったのは残念。もっと生の役者さんがセットで演技している姿が見たかった。
そういう意味で、殆ど3Dを感じられないこの映画は非常に私にとって残念な映像が多かったです。
基本的に3Dの映画は画面が暗い作品には向いていないと思います。
もっとも、あんまり3Dになってないので、逆に3D映画を見た時にある「頭が痛くなる」みたいなことは無いのが救いかも知れません。
ああ、もっと3Dを活かした映画が観たい。
例えば、ゴチャゴチャした街を遠景から撮るとか、そういうやつ。